ゼロから始める株式バリュー投資術

バリュー投資のノウハウメディア

【5237】ノザワの第1四半期決算発表で株価はどうなる?

スポンサード リンク
f:id:canopysand:20170805003427p:plain
引用: 平成30年3月期 第1四半期決算短信(連結)

ノザワの第1四半期決算短信が公開されました。

それも午前11時と、場中に公開するという珍しいパターン。お陰で今日の相場は少し荒れましたね。終わってみれば前日比+15円(+1.05%)で引け。少し落ち着いた様子を見せていますが、今後どうなっていくでしょうか?

さて、ノザワをバリュー投資の三大原則でざっくり評価してみます。

業績は堅実に拡大している傾向、PERは7倍程度と割安、チャートの形は綺麗な上昇トレンドです。10ヶ月ほど続いていますが、このPER。凄いですね。

それでは、第1四半期の決算短信を分析して今後の株価の動きと投資家心理を予測してみましょう。

[:contents:

業績の伸び率と進捗率をチェック

f:id:canopysand:20170804235846p:plain
引用: 平成30年3月期 第1四半期決算短信(連結)

前年同期と比較する

まずは、業績が前年同期と比べて伸びているか確認します。

  • 売上高:1.9%
  • 営業利益:8.8%
  • 経常利益:11.9%
  • 四半期純利益:12.4%

全て拡大していますね。いい感じです。

特に、売上高の伸び率に比べて利益の伸び率が高いです。このことから、利益率が向上しているとわかります。いい傾向です。

業績予想に対する進捗率

続けて、業績予想に対する進捗率を確認します。第2四半期と通期があるので、それぞれについて見てみましょう。

第2四半期(累計)に対する進捗率

第2四半期なので、それぞれ50%の進捗率がメドになります。

  • 売上高:45.3%
  • 営業利益:45.8%
  • 経常利益:46.6%
  • 当期純利益:46.3%

今一歩届かない印象を受けます。が、この会社の事業には少し季節性があるようです。具体的には、第2四半期まではこの今一歩届かない進捗率ですが、第3四半期、通期にかけて徐々に進捗が加速していきます。

「じゃあ第2四半期予想はもっと控えめに出してこいよ」と言いたくなりますが、そういうクセを織り込んでおきましょう。

 

参考までに、前期の第1四半期の決算における第2四半期(累計)に対する進捗率を載せておきます。

  • 売上高:49.9%
  • 営業利益:48.6%
  • 経常利益:47.8%
  • 当期純利益:47.7%

参考資料

平成29年3月期 第1四半期決算短信(連結)

通期に対する進捗率

通期なので、それぞれ25%の進捗率がメドになりますが、これも第2四半期と同じように今一歩届かない進捗率になりやすいクセがあります。

  • 売上高:22.1%
  • 営業利益:20.9%
  • 経常利益:21.2%
  • 当期純利益:20.8%

大体3~5%ほど届いていないですね。

ちなみに前期もこんな感じでした。

  • 売上高:22.9%
  • 営業利益:20.3%
  • 経常利益:20.2%
  • 当期純利益:20.4%

参考資料

平成29年3月期 第1四半期決算短信(連結)

投資家的には予想通りです。株価トレンドは据え置きでしょう。

ただ、対前年同四半期増減率の数字がいいので、これはわずかながら良い材料になるかもしれません。

チャートから投資家心理を読む

f:id:canopysand:20170805002250p:plain
引用:四季報ONLINE

約1年間なだらかな上昇トレンドを描いています。

4月に75日移動平均線を割り込んでいるのは、全体相場の影響でしょう。4月は軒並み下がりましたからね。

しかし、それでもなお再び上昇トレンドへ。

時々25日移動平均線を割り込むことはありますが、それぐらいの押し目をつけてはまた上がるクセがあるようです。

 

今回は場中に決算発表があったので、5分足チャートも見てみましょう。

f:id:canopysand:20170805002909p:plain

引用:四季報ONLINE

日足で見ると長い上ヒゲになっているので、決算発表直後に買われたのかと思いきや、実は決算発表される前の出来事だったんですよね。

当日決算発表があることは分かっていましたから、その前の買い煽りのようにも見えます。いわゆるイナゴタワーってやつ。

発表直後は落ち着きを見せ、ボラティリティは小さくなって株価は収束していきます。そしてそのまま大引け。

 

決算発表の内容が大衆の予想通りだったので、株価は反応しない、ということでしょう。

 

あとは25日移動平均線の上に株価が戻ればまた安心して見ていられる上昇トレンドを続けるでしょう。

あわせて読みたい

平成30年3月期 第1四半期決算短信(連結)