タクミナの第1四半期決算短信が公開されました。
タクミナは定量ポンプメーカーの大手です。特に船の水位を調節するバラスト水の処理装置向けポンプが急成長。
業績は綺麗な拡大傾向、PERは13倍程度なのでちょっとだけ割安、チャートの形は上昇トレンドの調整局面という感じですね。
早速、第1四半期の決算短信を分析して、今後の株価の動きと投資家心理を予測してみましょう。
業績の伸び率と進捗率をチェック
前年同期と比較する
まずは、業績が前年同期と比べて伸びているか確認します。
- 売上高:9.1%
- 営業利益:-
- 経常利益:357.3%
- 四半期純利益:408.7%
前期の数字が小さすぎるのもありますが、利益の伸びがとても良いですね!
これはサプライズになるかもしれません。
業績予想に対する進捗率
続けて、業績予想に対する進捗率を確認します。今期は通期の予想しかありませんので、これについて見てみましょう。
通期に対する進捗率
通期なので、それぞれ25%の進捗率がメドになります。
- 売上高:20.6%
- 営業利益:9.9%
- 経常利益:10.0%
- 当期純利益:12.3%
一見悪そうに見えます。が、これはこの会社のクセです。第1四半期はわずかな業績しか上げませんが、第2四半期からグングン伸びて、予想を達成することが大きな特徴です。
この図でわかるように、前々期、前期と比べるとズバ抜けて成績と進捗が良いことがわかります。
さすがにサプライズと判断していいと思います。
チャートから投資家心理を読む
ここ半年間ぐらいはずっと揉み合っています。
気になるのが2016年9月13日の揉み合い上放れですね。過去の材料を探してみると、こんな記事がありました。
足元で買い人気化しているバラスト水処理関連株の一角として、物色の矛先が向かっている。1年後の2017年9月8日のバラスト水管理条約が発効するが、発効後5年以内にバラスト水処理設備を設置する必要が生じるため、特需発生に期待した買いが流入している。
<実況中継>きょうの動意株 | タクミナが連日のストップ高、「バラスト水処理」関連に物色の矛先 | 会社四季報オンライン
タクミナが扱っているバラスト水の処理装置向けポンプが特需だということで、その期待から大きく買われたようです。
しかし、この材料が出てから今回で4回目の決算発表ですし、チャートの形も調整中の模様です。したがって、今回の決算発表で材料出尽くし、からの投げ売りとは考えにくいですね。
むしろサプライズの方が強いと思うので、ここから上昇トレンドが再発するのではないでしょうか。
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